2017B期は締め切りました
2017年4月27日
登録施設利用促進機関
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)
X線自由電子レーザー施設SACLAの第12回目となる2017B期(2017年9月~2018年3月実施予定)の利用研究課題の定期募集を行います。
《 2017B期からの新規事項 》
- BL3とBL2の同時利用の開始について
2017B期より、BL3(XFELビームライン1)とBL2(XFELビームライン2)の同時利用を開始します。これにより、既に供用中のBL1(SXFELビームライン)とあわせて、3本のFELビームラインを同時に利用することが可能となります。詳細は、SACLAホームページをご覧ください。
- BL2において実施される実験について
下記の手法を用いる課題は、原則としてBL2で実験を行います。
・シリアルフェムト秒結晶構造解析(SFX, Serial Femtosecond Crystallography)
・固定ターゲットタンパク質結晶構造解析(FPX, Fixed-target Protein Crystallography)
・コヒーレント回折イメージング(CDI, Coherent Diffractive Imaging)
- フィジビリティチェックビームタイム(FCBT)の導入について
同時運転により増加するビームタイムを有効に活用するために、2017B期より、測定サンプルの事前確認のためのフィジビリティチェックビームタイム(FCBT、最大0.5シフト)の希望を受け付けます。
- BL1の現状の性能について
加速器の増強により、BL1(SXFELビームライン)の標準的な波長領域が10-30 nm(光子エネルギー40-120 eV)に拡張されました。
1.募集する課題の種類
2017B期は、以下の課題を募集(定期募集)します。
- 一般課題(成果非専有利用)*1 ・・・ 成果を公開する義務あり
- 一般課題(成果専有利用)*2 ・・・ 成果を公開する義務なし
*1 SACLAにおいて、SPring-8、J-PARC MLFまたは「京」と連携して利用する課題申請を行う場合は、こちらもご覧ください。
*2 成果専有利用は以下にご留意ください。
- 成果(査読付論文等)公開義務が無い代わりにビーム使用料が課せられます。
- 当面、日本国内に法人格を有する企業による利用(申請者(実験責任者)が当該企業に所属する方)に限ります。
いずれの課題も、有効期間は当該2017B期のみとなります。なお、本定期募集によらず、「成果専有時期指定課題」を常時募集しています。募集要項はこちらをご覧ください。
2.応募資格
1)一般課題(成果非専有利用)
成果非専有利用については基本的に制限はありませんが、以下にご留意ください。
- 海外の機関に所属する方※
実験責任者としての応募は可能です。但し、コンタクトパーソン(利用に係る手続き、JASRIからの問い合わせ等に対し対応が可能な方)として、共同実験者に日本国内の機関に所属する方1名以上の参画を義務付けます。適切なコンタクトパーソンが見当たらないような場合は、お問い合わせ又はご相談ください。
※日本国外の国にある機関に在籍し、SACLA利用の際は海外から来訪される方
- 学生の方
実験責任者としての課題応募はできません。なお、共同実験者として参画することは可能です。
2)一般課題(成果専有利用)
成果専有利用の申請者(実験責任者)は、当面、日本国内に法人格を有する企業に所属する方に限定します。
3.利用できるビームライン・装置等
利用可能なビームラインは、BL3(XFELビームライン1)、BL2(XFELビームライン2)及びBL1(SXFELビームライン)の3本、利用可能な装置は、これらビームラインに設置された実験装置等です。詳細は「ビームライン情報」をご覧ください。
4.利用期間
2017B期は2017年9月より2018年3月(予定。この間の施設メンテナンスによる調整期間等を除く)において、当該期間中の施設運転を24時間連続で行い、利用時間(ビームタイム)を利用者へ提供します。また、課題ごとのSACLAのビームタイム配分は、成果非専有利用は基本的にシフト単位(1シフト=12時間。但し、フィジビリティチェックビームタイム対象の場合は、0.5シフト単位以下の配分もあり得る)となり、成果専有利用については2時間単位のビームタイム配分となります。なお、予算状況等により利用期間が変更になる場合がありますので、予めご了承ください。
5.利用に係る料金
- ビーム使用料
1)成果非専有利用:免除
2)成果専有利用:2時間あたり 税込1,098,000円(ビーム使用料)
- 消耗品の実費相当の負担
利用実験においてビームライン実験ハッチにて使用する消耗品の実費(定額分及び従量分の2種類あり)相当を、全ての利用者にご負担いただきます。
A. 定額分
1)成果非専有利用
1シフト(12時間)あたり 税込15,840円(利用者別に分割できない消耗品実費負担)
2)成果専有利用
2時間あたり 税込2,640円(利用者別に分割できない消耗品実費負担)
B. 従量分
使用に応じて算定(SPring-8のストックルームで提供するパーツ類等)
課題種 |
成果非専有/専有 |
ビーム使用料 |
消耗品実費負担 |
定額分 |
従量分 |
一般課題 |
非専有 |
免除 |
1シフト(12時間)あたり
税込15,840円※ |
使用に応じて
算定 |
専有 |
2時間あたり
税込1,098,000円 |
2時間あたり
税込2,640円※ |
※利用者別に分割できない消耗品実費相当
以下の課題の消耗品費実費負担については、予算の範囲内(定額分+従量分)の支援をしますが、従量分を大量に使用される場合は支援できない場合があります。
・海外機関による一般課題(成果非専有利用)
6.応募に必要な手続き及び注意事項等
課題応募(課題の申請)は、SACLA UIサイト(SACLA User Information Website)を利用して申請を行っていただきます。
- ユーザー登録
課題を申請いただくためには、事前にSPring-8・SACLA共通のユーザー登録が必要となります。申請者(実験責任者)・共同実験者を含めて、未登録の方は当該Webサイトからご登録ください。
- 課題申請
【申請方法】課題申請はWebサイトを利用した電子申請により行います。
申請方法の詳細については「SACLA 利用研究課題オンライン入力要領」をご参照ください。
【申請書作成について】申請書作成に際しては、下書きファイルを用意しておりますので、ご利用ください。
課題申請は、実験責任者が行ってください。申請書提出後は、共同実験者も閲覧が可能となります。
- 応募受理通知
申請完了後、SACLA課題申請受理通知と応募者控え用の誓約事項のPDFファイルがメールで送付されます。メールが届かない場合は申請が受理されていない可能性がありますので、以下の通り確認してください。
UIサイトからマイページにログインし、メニュー(画面左側)の 課題申請書>提出済 をクリックしてください。( トップページ > ログイン > 課題申請/利用計画書 )
- 申請課題が「提出済」に表示されていない場合
→受理されていません。もう一度申請課題の「提出」操作を行ってください。
- 申請課題が「提出済」に表示されている場合
→受理されています。ユーザー登録内容が正しいにもかかわらずメールが不着となっている場合は、利用推進部 までお問い合わせください。
その他
- 課題の有効期間について
SACLAの課題は、当該利用期間(2017B期)内に実行できる範囲の具体的な研究内容で申請してください。例えば、研究そのものが何年も続いていくことと、SACLAの課題実施期間(各利用期ごとに課題公募)とは別に考えてください。
- 実験責任者について
実験の実施全体に対してSACLAの現場で責任を持つことができる方が実験責任者となってください。
7.募集締切
2017年6月9日(金) 午前10時 JST(申請書類の提出完了時刻)
電子申請書の作成(入力)は時間的余裕をもって行っていただきますようお願いいたします。
Web入力に問題がある場合は、利用推進部 へ連絡してください。応募締切時刻までに連絡(締切日当日に限る)を受けた場合のみ別途送信方法のご相談に応じます。
なお、成果専有で申請する場合は、課題申請の後に、「SACLA成果専有利用同意書*」および「SACLA成果専有利用に係る誓約書」を提出していただく必要があります。当該フォームをUIサイト(トップページ>来所/実験>必要書類提出)よりダウンロード後、別途利用推進部へ提出してください(SACLA成果専有利用同意書およびSACLA成果専有利用に係る誓約書の郵送期限:2017年6月16日(金)必着)。
* 料金支払い責任者の記名・押印
8.課題の審査及び審査結果の通知
1.課題の審査
- 1)成果非専有利用
- 科学技術的妥当性、研究手段としてのSACLAの必要性、倫理性、実験の実施可能性および実験の安全性について総合的かつ専門的に審査します(下記審査基準の(1)〜(5))。
- 2)成果専有利用
- 倫理性、実験の実施可能性および実験の安全性について審査します(下記審査基準の(3)〜(5))。
<SACLA利用研究課題審査基準>
利用研究課題を次の基準に沿って総合的かつ専門的に検討評価して課題の選定を実施する。なお、選定に当たっては、科学技術基本計画等国の方針を踏まえるとともに、国際協調と国際競争力の強化のバランスに配慮しつつ、独創的で開拓的な研究が採り上げられるよう留意する。更に、人材の育成に関する機能を果たす課題についても配慮する。
(1)科学技術的妥当性として、次の①又は②に該当すること。
① 最先端の科学技術的価値(斬新性、革新性)を有すること又は
SACLAの新たな可能性の開拓に貢献するとともに、以下の(イ)又は(ロ)のうち、
いずれかに該当すること。
(イ)学術的な貢献度が高いこと
(ロ)産業利用の推進に貢献すること
② 重要な社会的意義を有する又は社会経済へ寄与すること
(2)研究手段としてのSACLAの必要性
(3)提案課題の実施及び成果の利用が平和目的に限定される等、科学技術基本法や
社会通念等に照らして、当該利用研究課題の実施が妥当であること
(4)実験内容の技術的な実施可能性
(5)実施内容の安全性
(6)成果専有課題の審査については、上記(3)、(4)及び(5)の基準によるものとする。
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- 審査結果の通知
審査結果(申請課題の採否)は、2017年8月下旬に文書にて通知予定です。
9.利用課題実験報告書
- 成果非専有利用
成果非専有課題実施の透明性を確保するため、利用研究課題終了後60日以内に、実施した利用研究内容の報告を義務付けます(分量はA4版1ページ以内、言語は英語又は日本語、記載内容は、研究の目的、実験方法、測定内容、試料名、結果の概要)。提出された利用課題実験報告書は、ユーザータイム終了後60日目から2週間後にWeb公開します。利用課題実験報告書の詳細は、「利用課題実験報告書 / Experiment Summary Report」をご覧ください。
- 成果専有利用
成果専有利用は利用課題実験報告書の提出は必要ありません。
10.成果の公開
- 成果非専有利用
成果非専有利用は、課題実施期終了後3年以内に、以下のいずれかでの成果の公開を義務づけます。
1)課題番号が明記されている査読付き論文(査読付きプロシーディングス、博士学位論文を含む)
〈論文発表に至らなかった場合〉
2)SPring-8/SACLA利用研究成果集
3)公開技術報告書
成果公開の詳細は、「成果公表」をご覧ください。
なお、成果非専有利用は、実験実施後60日以内の年度内(3月末まで)に利用推進部へ申し出があれば、成果専有利用への変更が可能です(但し、当面、実験責任者が日本国内に法人格を有する企業に所属する方に限定)。
- 成果専有利用
成果専有利用は成果公開の義務はありません。
11.その他
- 放射線業務従事者登録
利用者は、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(法律第167号)に従い、放射線業務従事者登録が必要となります。詳細は、「提出書類詳細」をご覧ください。
- 単独実験・作業の禁止
実験の安全上の観点から、原則として単独での利用はできません。共同実験者を確保した上で応募(実施)してください。
- 装置の故障、災害発生時および伝染病発生時の措置
状況により、課題採択後のビームタイムを利用できない場合がありますが、その場合、ビームタイムの補償はできないことを予めご了承ください。
- 損害保険の加入および賠償責任について
利用実験実施等に際し、不慮の事故に備えて傷害保険および賠償責任保険またはこれらと同等の保険に加入していただく必要があります。また、故意または重大な過失によってSACLAおよびSPring-8ならびにそれらに附属する施設、設備ならびに物品その他に損害を及ぼしたときは、損害の全部または一部を賠償していただく場合があります。
12.お問い合わせ・ご相談先
- 利用制度その他全般に関するお問い合わせ・ご相談
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI) 利用推進部
TEL:0791-58-0961
FAX:0791-58-0965
e-mail:sacla.jasri@spring8.or.jp
- 利用研究に係る技術的お問い合わせ・ご相談
産業界の皆様からのお問い合わせも是非お待ちしております。
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI) XFEL利用研究推進室
e-mail:sacla-bl.jasri@spring8.or.jp
13.SACLAの供用に関する参考資料
- 特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方針<文科省Webサイト>
- X線自由電子レーザー利用推進方針<文科省Webサイト>
- X線自由電子レーザー利用推進計画<文科省Webサイト>
- 登録施設利用促進機関業務規程
- 放射光共用施設の利用研究課題選定に関する基本的考え方
- 特定放射光施設の利用促進業務における情報管理に関する基本的考え方
以 上
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