2025年4月17日
登録施設利用促進機関
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)
X線自由電子レーザー施設SACLAの第27回目となる2025B期(2025年10月~2026年3月実施予定)の利用研究課題の定期募集を行います。
BL2 EH3で進めている高度化により、従来BL3で実施されていた利用研究の一部がEH3でも実施可能になりました。
これを受け、2025B期より希望ビームライン(ハッチ)を特に指定しない形での申請が可能になりました。また、BL2またはBL3の特定の実験ハッチでの実験を希望し、それ以外のハッチでは支障がある場合には、申請書に以下の通りその理由を簡潔に記載してください。
なお、BL3の各ハッチとBL2 EH3では利用可能な実験条件が異なりますので、本募集案内に記載の項目をご確認ください。ご不明な点がある場合には、XFEL利用研究推進室 (sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)までお問い合わせください。
※ビームラインの最終的な割り当ては、従来通り、審査員による評価、実験内容等を総合的に判断して決定されます。採択されるビームラインが申請書に記載された希望通りではない場合があることを予めご了承ください。
2024A期からBL2 EH3でフェムト秒レーザーが利用可能になりました。タイミングモニターの整備などの高度化開発は2025年度も進行中であり、2025B期にEH3で利用可能なフェムト秒レーザーの典型的な運用条件は以下を予定しています。より詳しい情報については、XFEL利用研究推進室 (sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)までお問い合わせください。
なお、EH3では従来からあるナノ秒レーザーも引き続き利用可能です。
本募集案中の「施設共用実験装置と特殊運転の利用について」に記載されている装置、運転条件に限らず、計画されている実験の実施可能性についてご不明な点がある場合には、XFEL利用研究推進室(sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)までご相談ください。事前の問い合わせを行い、実施可能性について施設側研究員の回答を受けた場合には、その回答結果について申請書内に記載ください。
実験責任者(課題申請者)が希望する場合は、課題申請時に共同実験者の中から「共同実験責任者」を指定可能です。共同実験責任者は、実験責任者と共同で責任を持って利用研究課題を主導いただける方とし、そのため、実験責任者と同様に課題の応募資格を有している方に限られます。共同実験責任者の役割の具体例を以下に示します。
なお、共同実験責任者として施設側研究員を指定することも可能です。
共同実験責任者を指定するには、申請書に以下の通り記載してください。
関連課題または試験利用との関係性を明確にし、申請書の効率的な作成を可能にするため、過去に申請済みまたは同時期に申請予定の課題または試験利用と内容が共通する部分については、以下の条件のもとで申請書の記述を一部引用することが可能です。ただし、引用にあたっては、引用元となる申請と引用先となる申請(本申請)の違いを必ず明記してください。
本申請と関連する過去の申請への審査結果に審査コメントが記されていた場合には、申請書に以下の通りコメントへの回答を記載してください。
なお、過去5期分の審査結果通知および審査コメントは、(SACLA UIサイト)
(SACLA User Information Website)(マイページ)で確認できます。
2024B期より、日本国内に法人格を有する企業に所属する方、及び、日本国内に法人格を有する学術研究機関に所属する方は成果専有課題の申請が可能となりました。ご不明な点は利用推進部(sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)までお問い合わせください。
以下の実験装置または運転条件を利用する場合は、課題申請書作成に先立ってXFEL利用研究推進室 (sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)まで、希望する利用条件を必ずご連絡ください。
なお、一般的な利用条件は(ホームページ)に記載されていますが、最新の運用条件や調整に要する時間などについてはXFEL利用研究推進室 (sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)までお問い合わせください。
SACLAでは、大阪大学が中心となってハイパワーナノ秒レーザー(HERMES)の整備が行われました。このレーザーとXFELとの同時利用実験を実施するため、XFELの集光光学系や実験チャンバーなどを含む実験システムがBL3 EH5において整備されています。
この実験システムを利用した、ハイパワーナノ秒レーザーとXFELの同時利用実験に関する共用課題については、下記事項に同意のうえ申請してください。
この実験システムの利用を希望するユーザーは、課題申請前に必ずXFEL利用研究推進室 (sacla-bl.jasri@spring8.or.jp)まで、レーザー及び実験システムの運用条件についてお問い合わせください。
なお、2024B期における典型的なレーザー運用条件は、以下の通りでした。
SACLA試験利用は、今後の科学的価値の高い実験の実施を目指して予めSACLAを試験的に利用していただくものです。通常の利用研究課題とは異なり、実施後の成果の公開として、試験利用実験報告書のみが義務づけられます。
SACLA利用研究課題と試験利用の双方に応募が可能です。ただし、同一内容で申請する場合は、試験利用の申請を行わず、SACLA利用研究課題の申請時に「5.試験利用との併願」の該当箇所にチェックを入れてください。この場合、利用研究課題として不採択となった際には、試験利用として審査をうけることができます。
試験利用について、詳しくは(こちら)をご覧ください。
ビームタイムを有効に活用するため、測定サンプルの事前確認のためのフィジビリティチェックビームタイム(FCBT, 最大0.5シフト)の希望を受け付けます。FCBTに実施できる実験は、以下の条件に限定されます。
このビームタイムを希望するユーザーは、SACLA利用研究課題の申請時に「5.試験利用との併願」の該当箇所にチェックを入れてください。
所外からの遠隔実験システムを一部の実験で利用可能です。このシステムの利用の可否は、システムの整備状況や各課題の実験内容に応じて決定されます。
技術的または運用上の事情により、昼シフト(AM10:00~PM10:00)のみ、または夜シフト(PM10:00~AM10:00)のみといったビームタイム割当てを行う場合があります。
2025B期は、以下の課題を募集します。
※1 SACLAにおいて、SPring-8、J-PARC MLFまたは「京」/「富岳」を含むHPCI(スーパーコンピュータ「京」/「富岳」を含む革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)と連携して利用する課題申請を行う場合は、こちらもご覧ください。
※2 成果専有利用は以下にご留意ください。
・成果(査読付論文等)公開義務が無い代わりにビーム使用料が課せられます。
・当面、日本国内に法人格を有する企業及び学術研究機関による利用(実験責任者が当該企業及び学術研究機関に所属する方)に限ります。
注)2024B期より「日本国内に法人格を有する学術研究機関」が対象に追加されました。
いずれの課題も、有効期間は当該2025B期のみとなります。なお、本定期募集によらず、「成果専有時期指定課題」を常時募集しています。募集要項はこちらをご覧ください。
成果非専有利用について基本的に制限はありませんが、以下にご留意ください。
成果専有利用の申請者(実験責任者)は、当面、日本国内に法人格を有する企業及び学術研究機関に所属する方に限定します。
利用可能なビームラインは、BL3(XFELビームライン1)、BL2(XFELビームライン2)及びBL1(SXFELビームライン)の3本、利用可能な装置は、これらビームラインに設置された実験装置等です。詳細はビームライン情報をご覧ください。
2025年10月より2026年3月(予定。この間の施設メンテナンスによる調整期間等を除く)において、当該期間中の施設運転を24時間連続で行い、利用時間(ビームタイム)を利用者へ提供します。また、課題ごとのSACLAのビームタイム配分は、成果非専有利用は基本的にシフト単位(1シフト=12時間。但し、フィジビリティチェックビームタイム対象の場合は、0.5シフト単位以下の配分もあり得る)となり、成果専有利用については2時間単位のビームタイム配分となります。なお、予算状況等により利用期間が変更になる場合がありますので、予めご了承ください。
利用実験においてビームライン実験ハッチにて使用する消耗品の実費(定額分及び従量分の2種類あり)相当を、全ての利用者にご負担いただきます。
A. 定額分*
B. 従量分(液体ヘリウム)**
使用に応じて算定: 1リットルあたり 税込9,925円
課題種 | 成果非専有/専有 | ビーム使用料 | 消耗品実費負担 | |
---|---|---|---|---|
A. 定額分* | B. 従量分** (液体ヘリウム) |
|||
一般課題 | 非専有 | 免除 | 1シフト(12時間)あたり 税込18,600円 |
1リットルあたり 税込9,925円 |
専有 | 2時間あたり 税込1,098,000円 |
2時間あたり 税込3,100円 |
*利用者別に分割できない消耗品実費相当。2025A期から料金が改定されました。
**昨今のヘリウム供給に関する国際情勢により、JASRIから安定的に供給できない可能性がありますので、ご承知おきのほどよろしくお願いいたします。また、液体ヘリウム単価は予告なく変更される可能性があります。
課題申請は、SACLA UIサイトを利用して行っていただきます。
課題を申請するためには、事前にSPring-8・SACLA共通のユーザー登録が必要となります。申請者(実験責任者)・共同実験者を含めて、未登録の方は当該Webサイトからご登録ください。
課題申請はWebサイトを利用した電子申請で受け付けます。
申請方法の詳細については「SACLA 利用研究課題オンライン入力要領」をご参照ください。
申請書作成に際しては、下書きファイルを用意しています。下書きファイルには課題申請に必要な記入項目と補足事項が示されており、申請書作成の手引きとなりますので、ご利用になることを強く推奨します。
課題申請は、実験責任者が行ってください。申請書提出後は、共同実験者も閲覧が可能となります。
申請完了後、SACLA課題申請受理通知と応募者控え用の誓約事項のPDFファイルがメールで送付されます。メールが届かない場合は申請が受理されていない可能性がありますので、以下の通り確認してください。
UIサイトからマイページにログインし、メニュー(画面左側)の 課題申請書>提出済 をクリックしてください。( トップページ > ログイン > 申請/報告 > 課題申請書 )
2025年5月23日 (金) 午前10時 JST (UTC+9 申請書類の提出完了時刻)
電子申請書の作成(入力)は時間的余裕をもって行っていただきますようお願いいたします。
Web入力に問題がある場合は、利用推進部(sacla.jasri@spring8.or.jp)へ連絡してください。応募締切時刻までに連絡(締切日当日に限る)を受けた場合のみ別途送信方法のご相談に応じます。
なお、成果専有で申請する場合は、課題申請の後に、「SACLA 成果専有利用同意書※」および「SACLA 成果専有利用に係る誓約書」を提出していただく必要があります。当該フォームをUIサイト(トップページ>来所/実験>必要書類提出)よりダウンロード後、別途利用推進部(sacla.jasri@spring8.or.jp)へ提出してください(SACLA成果専有利用同意書およびSACLA成果専有利用に係る誓約書の郵送期限:2025年5月30日 (金)必着)。
※ 料金支払い責任者の記名・押印が必要です。
利用研究課題を次の基準に沿って総合的かつ専門的に検討評価して課題の選定を実施する。なお、選定に当たっては、科学技術基本計画等国の方針を踏まえるとともに、国際協調と国際競争力の強化のバランスに配慮しつつ、独創的で開拓的な研究が採り上げられるよう留意する。更に、人材の育成に関する機能を果たす課題についても配慮する。
審査結果(申請課題の採否)は、2025年8月上旬(予定)に電子メールにて通知いたしますので、User Informationマイページにログインの上、ご確認ください。
ビームタイムのキャンセル等が生じた場合に、別の課題の繰上げ採択を実施することがあります。繰上げ採択される可能性がある課題については、ビームライン毎の不採択課題の合計シフト数の半数程度を上限として安全・技術審査上の問題がない課題の中からあらかじめ選定し、審査結果通知時にその旨お知らせします。
キャンセル等が生じた場合の繰上げ採択課題は、以下の基準で選ばれます。
成果非専有課題実施の透明性を確保するため、利用研究課題終了後60日以内に、実施した利用研究内容の報告を義務付けます(分量はA4版1ページ以内、言語は英語又は日本語、記載内容は、研究の目的、実験方法、測定内容、試料名、結果の概要)。提出された利用課題実験報告書は、ユーザータイム終了後60日目から2週間後にWeb公開されます。利用課題実験報告書の詳細は、「利用課題実験報告書 / Experiment Summary Report」をご覧ください。
成果専有利用では利用課題実験報告書の提出は必要ありません。
成果非専有利用では、課題実施期終了後3年以内に、以下のいずれかでの成果の公開を義務づけます。
〈論文発表に至らなかった場合〉
成果公開の詳細は、「成果公表」をご覧ください。
なお、成果非専有利用は、実験実施後60日以内の年度内(3月末まで)に利用推進部へ申し出があれば、成果専有利用への変更が可能です(但し、当面、実験責任者が日本国内に法人格を有する企業及び学術研究機関に所属する方に限定)。
成果専有利用では成果公開の義務はありません。
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI) 利用推進部
TEL:0791-58-0961
e-mail:sacla.jasri@spring8.or.jp
産業界の皆様からのお問い合わせも是非お待ちしております。
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI) XFEL利用研究推進室
e-mail:sacla-bl.jasri@spring8.or.jp